こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
それでは今日の話題です。
「日本政策金融公庫の融資課長に聞いてみたい話 士業との同行訪問」です。
まず、士業者の話をしましょう。
最近は、「創業融資100%成功」などのインターネット広告がたくさんあります。みなさんも、インターネットで「創業融資」と検索すると、日本政策金融公庫の記事よりも沢山の広告が出ています。
これらの広告の殆どが、税理士をはじめとした「士業」の方々のサイトで、皆さんの「創業融資」のお手伝いをして、必ず成功させますと謳っています。(これは、最初の段階で、無理な融資申し込みを排除するからです。)
「士業者と日本政策金融公庫との関係は、特別な関係なのでしょうか?」「士業者の方たちは、面談の際に一緒に同行してくれるのでしょうか?」という質問に接することがあります。
確かに、それぞれの士業者の業界と日本政策金融公庫との間で提携があり、他の経営コンサルタントや保険の方々とは違う扱いを受けているようです。例えば、公庫のある支店の営業窓口と継続的なお付き合いができ、お客様の営業箇所に関係なく、案件を受け付けるなどです。
特に、経済産業省の「認定支援機関」の士業者あるいは会社については、公庫の「経営力強化資金融資」などの支援を担うなど、特に大手の公庫の創業融資支援に実績のあるところは、別格の扱いのようです。
次に士業者との同行訪問です。
公庫の基本的なスタンスは、士業者が公庫に同行訪問した場合、原則、第三者の同席はできないのですが、「同席いただけることもある」とのスタンスのようです。
個人のお客さまの個人情報にふれるときは、士業の先生とはいえ第三者であることから、「ちょっと席をはずしていただきたい」ということになります。個人情報管理の問題です。話の中で、個人情報に触れざるを得ない場面がある時です。
家族構成を聞いたり、生活費がどれぐらいかかるかなどをお聞きする際は、結果的に、色々と突っ込んだ話をすることになります。家族構成とかお子さんのお名前などが出てくるときがあります。
このような場面で、第三者である士業者に聞かれてしまうことは、公庫の社内基準で、担当者が「バツマーク」を付けられてしまうことが知られています。それは懇意にしているか否かではありません。
こんな時、逆に、士業者のほうから、そういう込み入った話にはりそうなときは、「席を外しますので、その話が終わったら呼んでくださいね。」と言っても一時退出するなどのことをしています。
しかし、「これはちょっと難しい案件だ」というときは、士業者がいる方がうまく対応できるようです。ある意味で、士業者が、日本公庫の通訳者のようにお客様に問題点を噛み砕いてお伝えしなくてはならないような場面もあります。
また、このような資料が足りないなどの突っ込んだ日本公庫側の指摘を理解し、その詳細の確認などをする際、専門家がいたほうがスムーズです。公庫側からすると、経営計画の数字については、納得できる説明を求めますので、同席していた士業やコンサルタントに、あとから数字の解釈を電話で確認されることもあると聞きます。
ただ、個別のケースによって違うのでしょうが、融資希望者が日本政策金融公庫との面談をするとき、士業者の同席は、公庫としては、基本的には「NO」。あくまでも個人情報管理のためです。でも、実態は、直接個人の方が融資申し込みをする場合とは違うと思ってください。