こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
コロナウイルスによる対応が一段落して、次の第二波、第三波に備えるとともに、経済の再興をするために、いろいろな規制が少しずつ解除され動き出しつつあります。
今月は、少し引いて、厳しい経済環境になった中で、中小企業が、小規模事業者が生き残っていけるのか、金融の歴史に学びながら振り返ってみたいと思います。
今日のテーマは、「コロナ以前の融資と金融機関の基本方針 リーマン・ショックと金融円滑化法」です。
バブル崩壊から10年。失われた10年を経て、世界にバラまかれた多くのドルと元、欧州通貨。アメリカでは、返す当てのない住宅融資が広がり、そのファンドを組み込んだサブプライムローンが世界で取引されていました。やがて、返せなくなることを織り込んだファンドが複雑な化粧をして販売されていたのです。
ヨーロッパで取引ができなくなってから、一挙に世界中に金融危機が広がり、リーマン・ブラザーズが破綻、これがいわゆるリーマン・ショックです。
日本でも総額27兆円の経済対策が組まれたものの、街に失業者が溢れ、東京の日比谷公園などでは、ホームレスに炊き出しをしたりする状況でした。失業者が300万人近くに達していました。
この金融危機に対応するために、当時の亀井金融大臣の主導で「中小企業を救うために」資金繰り支援を目的としたのが、中小企業金融円滑化法です。今のコロナと同様に目の前の資金返済繰延を求めた法律です。2009年12月に成立しました。
しかし、この特別法が求めたのは、返済猶予や金利減免などのリスケジュールをどの程度実施したのかを金融庁に報告することです。大手、地域銀行、信金、信組、農協、労働金庫など金融機関の全てに対して、業態団体で取りまとめて実行数値を報告するよう求めたのです。平成30年度、最新版のリスケの実行率は98.3%です。今も、ほとんど全てを通しているのです。
ここ10年余り、ゾンビを含めた全国の中小企業の経営を支えてきた「金融円滑化法」は、昨年3月末で名実ともに終了したばかりです。40万社とも言われる倒産、廃業予備軍であった膨大な数の中小企業、小規模事業者は今後どうなるのか、金融機関は、その影響を受け止められるのかと不安視していました。
その金融円滑化法から10年、やっと次のステップに動き出そうとした矢先に、コロナショックです。たった1年で、実質的に金融円滑化法の「休止」を解き、再度、金融庁は各金融機関にお願いをすることになりました(2020.03.06 麻生大臣談話)。
この負の連鎖が、かつてのリーマン・ショックを超え、多くの失業者を生み出し、消費者心理を冷やし、世界での生産が止まり始めました。この感染症が世界の経済を破壊するのかもという恐怖があります。
中国の経済がキシミを起こしています。日本の財政が実質破綻しそうです。アメリカは、自分のやるべきことを見失ってしまったようです。このままで世界は大丈夫なのでしょうか?
コロナショックは、私達に、大きな課題を突きつけているのかもしれません。この莫大な国債の発行と財政破綻の日本の経済をしっかり立て直し、世界に貢献できる日本を、創り出しましょう。お金も、心も、行動も世界に向けて発信していける国になりましょう。
そのためにも、稼げる会社がたくさん出てきて、日本に税金を払って、若い人が、世界中の多くの人たちが日本で一緒に生活することで、国力の回復と健全な財政を取り戻し、破綻しかかってる社会保障を維持しましょう。
さあ、年寄りも、みんな外に出て、75歳まで働き、税金や社会保険料を収めましょう。お金でなくとも体力でお互いに支え合う仕組みを作りましょう。その方がみんな健康になるはずです。