こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
政府の「専門家会議」が突然廃止されることになり、進化したのか、後退したのか少し心配な「政府の動き」です。この数ヶ月で、安倍政権に対する支持率低下をどのように受け止めているのか、自らの責任を明確に認識できない中小企業の経営者の様に見えます。ちょっと言いすぎでしょうか?
今週のテーマは、「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」です。やっと、検査マニュアルの廃止まで説明ができそうです。そして、今日のテーマは、「全体像と方向性」です。
バブル崩壊以降、金融機関の多くの倒産があり、その金融業界を立て直すために、一定の基準を示し、成果をあげてきた「金融検査マニュアル」は、平成30年6月、「金融検査・監督の考え方と進め方 (検査・監督基本方針)」において、ついにその役割を終えることが決められました。その議論を深めるために金融庁は、平成元年12月に、ディスカッション・ペーパーを示しています。
※ 参考 ディスカッション・ペーパーとは(金融研究センター) 「ディスカッションペーパー(DP)」とは、当センター所属の研究官等が、研究成果を取りまとめたものです。随時掲載しますので、ご高覧いただき、幅広くコメントを歓迎します。なお、DPの内容はすべて執筆者の個人的見解であり、金融庁あるいは金融研究センターの公式見解を示すものではありません
表題は、今週のテーマである『検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方』です。その目的は、これからの融資に関する「考え方」と「進め方」を提示する事です。同時に、これまで3年間ほど掛けてきた議論の内容を踏まえ、融資の観点から「金融システムの安定」と「金融仲介機能の発揮」のバランスの取れた実現を目指す当局の方針を整理したものです。
金融庁では、平成29年3月に「検査・監督改革の方向と課題」(金融モニタリング有識者会議)を受けて、平成30年6月に「金融検査・監督の考え方と進め方 (検査・監督基本方針)」を公表して、的確な問題点を示していいます。また、31年4月以降に廃止することを前提に議論に入ることとしています。
そして、その後、公表した分野別の基本方針は、コンプライアンス(平成30年10月) • 健全性(平成31年3月) • ITガバナンス(令和元年6月)となっており、このディスカッション・ペーパーは、金融庁の案として、パブリックコメントを聴取した上で公表されるこtになりました。
金融検査マニュアルの中で、特に問題となっていた「別表」(不良債権を分類し、損失額を見 積もり引当を算定するルールを示したもの)については、さらに有識者、業界団体、公認会計士 協会、日本銀行、日本商工会議所等による検討会を、のべ4回開催し、調整されました。
これによって、いくつもの危機を乗り越えたレガシーでもある「検査マニュアル」は、役割を終えたことになります。結果的には、危機に陥る金融機関はなくなったものの、金融機関の中にも、中小企業の中にも首の皮一枚で生き残っている会社がでてきているもの事実ですし、逆に、このルールの中で独自性を出せず、どの金融機関もマニュアルに沿っているかを基準にせざるを得なくなったのもまた事実です。