こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
世の中は、首相の辞任に伴う自民党の総裁選び一色でしたが、菅官房長官が立ち、総裁選挙も実施しないという形になりました。党員投票でもドンデン返しはないだろうとのことで、「あきらめムード」が漂っています。
アメリカの大統領選挙と一緒で、他人事なのですが、決まれば自分たちの生活に直結しますので、関心だけは持っているというところでしょうか。
この成長戦略案の実施も、大きな変更はないことになると思われます。
今日は、「地域のインフラ維持と中小企業・小規模事業者の生産性向上」です。
「地域のインフラ維持」のテーマは、特定地域基盤事業によるサービスの維持を図るための「独禁法特例法」の改定をして、乗合バスと地域銀行を残すことです。
特に地域銀行いついては、10年間の時限を決めて、経営力を回復するか、合併等をするかを「強く促す」としています。
また、改正国家戦略特例法が成立しているのに遅れている「スーパーシティ」構想の早期実現のために、公募を実施した上で、「遅くとも本年中に指定する」としている。指定後、速やかに基本構想を提案し、集中投資するとしている。「世界に先駆けて」「まるごと未来都市」を実現するとしています。
中小企業については、その生産性向上を求めています。この計画案では、「大企業と中小企業の共存共栄」と「大企業と下請企業との個別取引の適正化」が謳われています。
確かに、中小企業・小規模事業者の生産性がアップしていないのは、その絶対数が大きいからで、大企業が抱えているサプライチェーンでは、厳しい査定の中で、世界に伍する力があると思います。しかし、2次下請け以下の多くのサプライチェーンの生産性は決して向上しておらず、その全体が参加して付加価値向上に務めるとしています。
また、これを宣言する「パートナーシップ構築宣言」の仕組みを作り、多くの企業が宣言に参加することを求めています。
なお、下請振興法に基づく「振興基準」では、取引対価を元下の両者が「十分に協議して決めるものとする」と規定されていますが、その様な関係は事実上存在しません。関係省庁からの指導助言により、慣行の是正に取り組むとしています。
大企業と中小企業がともに共栄共存してくためには、今の一方的なグローバル化は、そのサプライチェーンが国際化するとともに、従来の日本の中小企業の保護や育成とは違う側面になる場合もできてきそうです。サプライチェーンそのものが国際化しているのです。それは、大企業のサプライチェーンだけではありません。
また、私感ですが、日本の中小企業・小規模事業者の生産性向上のためには、「ゾンビ企業」を淘汰することだと思っています。たしかに一時的には失業者が出るのかもしれませんが、税金を払い、人を育てることのできる企業のレベルに上げていかなくてはなりません。
このコロナ禍で、放っておけば、補助金や助成金、無金利の融資ばかりを要求する弱者の企業ばかりになっていきます。中小企業を支援する立場ですが、大変不遜な言い方ですが、世の中に貢献できなければ、市場から立ち去るしか方法はないのかもしれません。
KPI
2025年まで 中小企業の従業員一人あたりの付加価値 5%アップ
2025年まで 全要素生産性(Total Factor Productivity、TFP)を5%向上させる (TFPとは、経済成長を生み出す要因のひとつで、資本や労働といった量的な生産要素の増加以外の質的な成長要因のこと。技術進歩や生産の効率化など)
XXXX年まで 中小企業から中堅企業に成長する企業が 400社/年を目指す。 各省庁や商工会議所、金融・生命保険業界の契約先などの統計区分上においては、資本金が概ね1億円以上 – 10億円未満の企業が「中堅企業」(ウィキペディア)
XXXX年まで 新規開業率が米英レベル(10%台)になることを目指す(⬅2018年 4.4%)(⬅2017年 5.6%)
なお、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、「中小企業等を含むサービス産業に関する政策が目指す指標等について生産性向上に寄与する各要素と産業政策との関係、業種別の特性や新型コロナウイルス感染症が及ぼす影響等も踏まえ検討を行い 2020 年度中に結論を出す。」と本文の中で述べています。
明日は、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた対応」です。