こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
「経済財政運営と改革の基本方針2020」についてお伝えしています。今日は、「新たな日常」が実現される地方創生のうち、「東京-一極集中型から多核連携型の国づくり」です。
コロナ禍のなかで、いままでうまく行っていなかった「地方創生」が踊り出してきました。正直なところ、中央官庁の一部移設もままならず、中途半端なままで結論も出し切れていない政府が、コロナの外圧をテコに「地方創生」する人材を移住させたいようです。
確かに、「持続可能性」を危惧する必要のある地方都市は多くあり、この感染症「災害」で、テレワークが普及したりしたことから、「首都圏において地方移住の関心が高まっている」とし、関係省庁の連携が必要な「スマートシティ」を推進する意向です。
東京への一極集中を変えて、地方の政令都市(人口50万人以上の全国20都市)、中核市(人口30万人以上の全国60都市)に、そこの地方大学を卒業した若者が、就職できる企業を進出させ、居住してもらう、「産学官の総力を地域に結集させる」ために「関係省庁が一丸となり地域における取組を後押しする」としています。
「兼業・副業」を認め、「二地域居住」「サテライトオフィス」「地方起こし」をして、「若者・民間・専門人材の地方移転」、「大企業から中小企業への経営人材等の移動の促進」に取り組むとしています。(知らないうちに「中央官庁」の移動はなくなっています。)
大企業の人材を中小企業の経営者にというテーマは、大手銀行の生き残りのため、大幅な人材カットが必要で、その人材を地方都市の企業経営者にというアイディアであるようです。それは、地方銀行は更に経営状況が悪いです。また、このコロナ禍で、中小企業の事業承継が進むと読んでのアイディアかもしれません。
高齢化も少子化も、人口減少や社会保険制度の疲弊も、人口動態調査で40年前には分かっていたことです。それを改善できない中で、コロナの外圧で一挙に変えたい気持ちはわかりますが、具体的なプランとして、「地方創生」になっていくかは微妙な気がします。
今後の高齢化の進展で、日本中で確実に労働人口が減るなかで、地方に住んだほうが安心であるという環境や、子育てするには、地方の方が良いとのコンセンサスが得られ、進学や教育の機会も東京や大阪でなくても大丈夫という「新しい日常」「新しい常識」が必要です。
デジタル化や遠隔教育が、世界のネットワークにつながり、企業の本社もあえて地方都市にやってくるような環境づくりが必要です。六本木や渋谷の、丸の内や大手町、汐留の高層ビルに入るのがステータスのような「常識」が変わらなくてはなりません。「霞が関」や「永田町」も同様です。
「地方創生」が、政治家の地方への金のバラマキなどの古い手法のように見えるのは私だけでしょうか?
政府が「持続可能な地方自治体の実現」を目指すとしたら、今までのお金の使い方を一度止めて、徹底した「デジタル・ガバメント」を追求することが必要です。政府はもっと地方ができることは地方に予算を渡して、権限移譲すべきだと思います。
それ以外の外交、防衛、海外取引、国際機関との関係など、本来、国が担当するべきことをしっかりやっていただきたいものです。そのためには、衆参の国会議員の頭の中を変え、あるいはメンツを変えて「新しい日本の顔」を必要としているのかもしれません。
コロナ禍によって、政府は、膨大な財政出動をし、企業も多くの借金を抱え、これからは、中小企業・小規模事業者の中には、休廃業が増えてくるものと思われます。ポストコロナの論議をはじめ、どこに力を投入するのかは、来週お伝えします。