こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、6月7日に持ち回り閣議で了承された「経済財政運営と改革の基本方針2022 新しい資本主義へ」を取り上げました。
今日は、第4章「中長期の経済財政運営」です。特に、ここでは、「中長期の視点に立った持続可能な経済財政運営」の説明をします
「持続可能な経済財政運営」とは何をもって行うことなのでしょうか。
「まずは、急激な輸入物価上昇の中にあって、…持続的かつ力強い経済成長の実現が重要」とし、「計画的な重点投資、規制・制度改革を通じて力強い成長を取り戻す」…としています。他方で、「分配戦略により成長の果実を幅広く行き渡らせる」とも言っていて、矛盾の多い文言が並んでいます。少々わかりにくいです。
また、「予算の単年度主義の弊害を是正」…「成長と分配の好循環に資する官民投資に重点化し、…構造変化を促す…成果の検証の強化を進める」ともしています。
その結果、「財政健全化の「旗」を下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む。…必要な政策対応と財政健全化目標に取り組むことは決して矛盾するものではない」とも。岸田政権の看板は下ろさないということでしょうか。
(官民連携による計画的な重点投資の推進) は、「政府が、民間の予見可能性を高め、…これまで長期にわたり低迷してきた民間投資を喚起し、可及的速やかに経済を安定成長経路に乗せていく」との意思表明しています。確かに、民間の設備投資は滞ってしまっていますが、官にそんな能力があるのでしょうか?
「課題解決に必要な制度改革を含めたロードマップを官民で共有し、それに基づいて、必要な財源を確保しつつ、事業の性質に応じた基金や、税制も活用しながら、大胆な重点投資を、官民連携の下で中長期的かつ計画的に推進する」ともしています。
また、(効果的・効率的な支出の推進とEBPMの徹底強化)では、「効果的・効率的な支出(ワイズスペンディング)の推進に向けて、国民各層の意識や行動の変容につながる見える化、先進・優良事例の全国展開、インセンティブ改革、公的部門の産業化、…経済・財政一体改革の取組を抜本強化する」としています。
なお、「政府向け及び一般向けの可視化等を含めた統計データのエコシステムの構築に向けて取り組む」とともに、「公的統計の不適切な取扱いを繰り返さぬよう、集中的な統計改革を行う」ともしています。
この章の最後では、(税制改革)が取り上げられ、
「公平かつ多様な働き方等に中立的で、デジタル社会にふさわしい税制を構築し経済成長を阻害しない安定的な税収基盤を確保するため、税体系全般の見直しを推進する納税環境の整備と適正・公平な課税の実現の観点から制度及び執行体制の両面からの取組を強化するとともに、新たな国際課税ルールへの対応を進める」として、インボイス制度をほのめかしています。