こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、6月7日に持ち回り閣議で了承された「経済財政運営と改革の基本方針2022 新しい資本主義へ」を取り上げました。
今日は、第4章「中長期の経済財政運営」です。特に、ここでは、「持続可能な社会保障制度の構築」を説明します。
(全世代型社会保障の構築)では、「社会保険を始めとする共助について、…これまでの社会保障の構造を見直し、能力に応じて皆が支え合うことを基本とし…、現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、後期高齢者医療制度…における負担能力に応じた負担の在り方等の総合的な検討を進め…、国民的な議論を進めていく」として、高齢者への年金の減額、医療保険の負担増をお願いする方針をだしました。
また、「男女が希望どおりに働ける社会を構築」を謳っていますが、「男性や非正規雇用労働者の育児休業取得促進や子育て支援」、「仕事と子育てを両立できる環境を整備」するとしています。
しかし、男女による賃金格差、正規と非正規の賃金格差が存在し、社会保険料を支払いたくない雇用側が正規雇用ではなく、フリーランスへの外注化にすることで、社会保険の加入を減らし、多くの非正規雇用者を社会の不安定化へ押しやっているように見えます。
「困窮者・高齢者等に対する相談支援や医療・介護・住まいの一体的な検討・改革等地域共生社会づくりに取り組む」重要性はますます高まっています。
次に(社会保障分野における経済・財政一体改革の強化・推進)ですが、「医療・介護費の適正化を進めるとともに、医療・介護分野でのDXを含む技術革新を通じたサービスの効率化・質の向上を図るため」以下のような「医療に関する施策」が打ち出されています。
- PHR(Personal Health Record)の推進等改革を
- オンライン資格確認 義務付け(保険医療機関・薬局)
- 患者によるマイナンバーカードの保険証利用
- 保険証の原則廃止を目指す。
- 「全国医療情報プラットフォームの創設」
- 「電子カルテ情報の標準化等」
- 「診療報酬改定DX」
- 医療情報の利活用について法制上の措置
- 「医療DX推進本部(仮称)」を設置する。
- AIホスピタルの推進及び実装に向け取り組む。
- 臨床情報と全ゲノム解析の結果等の情報を連携させ搭載する情報基盤を構築
- 「がん対策推進基本計画」の見直
- 大麻に関する制度を見直
- OTC(Over The Counter)医薬品・OTC検査薬の拡大
- 移植医療を推進
とにかくたくさんありそうです。最後に、「全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の集積と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討」が記載されています。いつもの一般健康診断では、内科医のほかに歯科医が登場することになりそうです。
コロナの反省から、「持続可能な社会保障制度」には、痛みとIT化、デジタルの有効な活用が求められているようです。
これ以外にも、第4章では、
第3節 生産性を高め経済社会を支える社会資本整備
第4節 国と地方の新たな役割分担
第5節 経済社会の活力を支える教育・研究活動の推進
が説明されています。
第5章 当面の経済財政運営と令和5年度予算編成に向けた考え方
第1節 当面の経済財政運営について
第2節 令和5年度予算編成に向けた考え方
などが説明されていますが、今週の中では紹介しきれませんでした。
多くの政策や施策を掲げていることを理解いただけたのでしょうが、お役人の文章を切り貼りした総花的な私の文章も読みにくかったと思います。もう一歩、深化させ、必要な説明ができるようになりたいものです。