認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
先週の1月23日に衆参両院で、2023年の岸田総理施政方針演説が行われ、先週の国会は、その内容や各党の質問等で国会がスタートしました。
今週は、予算委員会で「施政方針演説」への質問が岸田総理に飛び交っています。この国のかじ取りをどのようにしようとしているのかを少し理解したいと思います。
本日は、「歴史の転換点と防衛政策の大転換」です。
「歴史の転換点」については、岸田総理は、「近代日本にとって、大きな時代の転換点」は、「明治維新」と、(太平洋戦争)「大戦の終戦」の2回であるとした上で、奇しくも、明治維新から終戦までが77年、そして大戦から今日までが77年とした上で、「我々は再び歴史の分岐点に立っています」としました。
「ロシアによるウクライナ侵略」は、…「国連安保理は機能不全を露呈しました」…「国際平和秩序の弱体化があらわになっています。」とした上で、…「世界の一体化と平和・繁栄をもたらすと信じられてきたグローバリゼーションの変質・変容も顕著です。」と分析し、 「こうした現実を前に、今こそ、新たな方向に足を踏み出さなければならない。」としています。
今年は奇しくも、G7の議長国でありますし、国連の安保理非常任理事国でもあります。まさに、日本の立場から国際社会に貢献しなくてはなりません。
最近、ドイツがこれまでの国際的なスタンスを捨て、レオパルド2戦車の供与を決めたとき、同様に「時代の転換点」と言われていますし、大戦後のドイツの立ち位置がEUの正面に立たざるを得なくなったということです。
翻って、日本も、中国、韓国からいつまでも「先の大戦の軍事国家」の汚名を常に浴びせられ、防衛や安全保障について語ることさえはばかれていたのだと思います。しかし、ロシアのウクライナ侵攻で、その大きな壁が崩れ、現実的な、具体的な対応について、国民的な議論をすべきだと思います。
次に、「防衛力の抜本的強化」です。
自民党や与党の中では大いに議論されてきたのかもしれませんが、国民に対して結果だけを提示して、防衛予算の倍増や、増税の話を提案するのは、どうもしっくりきません。なぜ隠す必要があるのでしょうか?
「先送りできない課題に、正面から愚直に向き合い、一つ一つ答えを出していく」姿勢とはとても思えないのは私だけではないと思います。
「一年を超える時間をかけて議論し、検討を進め、新たな国家安全保障戦略など」は、今だからこそ、国民もその必要性と、同盟国との「あり方」について耳を傾けるのだと思います。
かつての大戦のことを思い、今のロシアの、ウクライナの国民の様子を思う時、国民にはできおるだけ真実を、プロパガンダでない、フェイクでない情報を提供するべきだと思います。
日本は専制国家ではありません。「極めて現実的なシミュレーション」は国民と共有して、「十分な守りを再構築していく」必要があるのではないでしょうか。志願制の自衛隊員しかいない日本です。今、平時のうちに国会で、あるいは国民的な議論が必要に思います。
5年間で四十三兆円の防衛予算を確保し、以下のような内容の体制を構築するとのことです。
- 相手に攻撃を思いとどまらせるための反撃能力の保有
- 南西地域の防衛体制の抜本強化
- サイバー・宇宙など新領域への対応
- 装備の維持や弾薬の充実
- 海上保安庁と自衛隊の連携強化
- 防衛産業の基盤強化や装備移転の支援、
- 研究開発成果の安全保障分野での積極的活用などを進めてまいります。
統一地方選挙を目の前にして、「増税」議論には、自民党は蓋をしたいようですが、その先はわかりません。岸田総理としては、何でも国債にと主張する派閥に対する牽制球を投げているのかもしれません。「今を生きる我々が、将来世代への責任として対応してまいります」と。
「今回の決断は、日本の安全保障政策の大転換ですが、憲法、国際法の範囲内で行うものであり、非核三原則や専守防衛の堅持、平和国家としての我が国としての歩みを、いささかも変えるものではないということを改めて明確に申し上げたいと思います。」と言われていますが、もっともっと、日本の戦後の方針を大転嫁するのであれば、国民に向き合って、欲しいと思います。
この内容については、1月13日の訪米の際にホプキンス大学で行った講演とほとんど同じです。アメリカの大統領や、アメリカの大学で講演する前に、国会で、あるいは、ご出身の早稲田大学で講演をしてほしかったと思ってしまいます。
国民はしっかり見ていますので、どうぞ、本当のことを真正面から語り、納得させてください。