認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
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先週の1月23日に衆参両院で、2023年の岸田総理施政方針演説が行われ、先週の国会は、その内容や各党の質問等で国会がスタートしました。
今週は、テレビの解説などでも大きく取り扱われていない「施政方針演説」を知ることで、岸田総理がこの国のかじ取りをどのようにしようとしているのかを少し理解したいと思います。
本日は、「異次元のこども・子育て政策」は日本の将来を変えることができるのか」です。
毎日、マスコミで取り上げられていますが、「こども・子育て政策」は、どうも「予算倍増」だけがあって、あとは、これから、その実現は今年末の令和6年度予算で形づくるテンポのように見えます。
それだけでなく、私感ですが、「こども家庭庁」の「家庭庁」が決まった経緯に旧統一教会が関与したとの報道もあるので、本当に「子供」のことを思っているのか、変な道徳や宗教観が後ろで糸を引いていないのか、そんな陰湿な臭いが気になります。
岸田総理は、「今年、私は、新しい資本主義の取組を次の段階に進めたいと思っています。…我が国の経済社会の「持続性」と「包摂性」を考える上で、最重要政策と位置付けているのが、「こども・子育て政策」です。」として、位置づけとしては、強い印象があります。
現在の「我が国は、社会機能を維持できるかどうかの瀬戸際」と定義して、「こども・子育て政策への対応は、待ったなしの先送りの許されない課題です。」とその重要性を強調しています。
確かに、野党が言うように、延々と続けてきた自民党政権が問題を先延ばしにし、かつての民主党政権時代の子供政策を「バラマキ」と称してその補助金政策を所得制限付きしたことは事実です。その自民党が、明らかに政策の舵を切りました。この際、与野党で協議を重ね、予算も含めて合意して、明日にでも(来年度ではなく)実行に移してほしいものです。
すでに、このコロナ禍で、極端に出生率が下がっています。「こどもファーストの経済社会を作り上げ、出生率を反転させなければなりません。」としています。
令和3年(2021) 人口動態統計月報年計(概数)の概況では以下のようなグラフが出されています。
そのために、「三つの基本的方向性」があるとしています。しかし、すでに「高等教育の負担軽減に向けた出世払い型の奨学金制度の導入」については、アメリカ型の若者を借金漬けにする政策と反対する声があります。
「検討に当たって、…当事者の声…まずは、私自身、全国各地で、こども・子育ての「当事者」である、お父さん、お母さん、子育てサービスの現場の方、若い世代の方々の意見を徹底的にお伺いするところから始めます」とする姿勢はともかく、そのテンポに疑問符があり、本当に取り組むのはいつなのだろうとの批判もあります。
「年齢・性別を問わず、皆が参加する、従来とは次元の異なる少子化対策を実現したいと思います。」これが「異次元」の説明でしょうか?
「こども家庭庁」で、「こども・子育て政策を体系的に取りまとめ」、「六月の骨太方針までに、将来的なこども・子育て予算倍増に向けた大枠を提示します。」としています。
本音は、子供が増えなければ、「各種の社会保険」の維持ができなくなり、地方が衰退し、日本中が限界集落化しまうことでしょう。また、子供たちは、将来の負担に耐えられず、日本を捨てて、自分の人生を謳歌できる国や地域に移住してしまうかもしれません。
すでに、老人や女性の社会進出は、どの国より多いと言われています。この国の魅力は、ある意味で、若者も老人も外国人も日本に住みたい、日本で働きたいにならなくてはなりません。今の日本の賃金では、外国人の人材が喜んでくるような賃金ではありません。中東やアメリカに、オーストラリア等に渡ったほうが稼げるのですから。
また、「包摂的な経済社会づくり」では、特に既婚女性の「130万円の壁」が国会で議論されています。老人にも年金の削減等で働くことを抑制する政策があることを理解すべきです。まさに「賃金格差の是正は、引き続き、喫緊の課題」です。
こうしてみると、確かに日本は30年間、バブル崩壊後、足踏みを続けていました。これ以上の無駄な議論や、政党、派閥の勝手で、日本の将来を壊してしまわないよう、日本の政治家も、官僚も、民間も目を覚まさなくてはなりません。中小企業への社会主義的な補助も同様です。自分たちで、この世界で「日本」を再建する必要があるのです。