認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
先週は、「経営者保証改革プログラム」を取り上げましたが、このプログラムの概要でも、「収益力改善支援に関する実務指針」に関しては、「4.中小企業のガバナンス」のなかで、「経営者保証解除の前提となるガバナンスに関する中小企業経営者と支援機関の目線合わせを図るとともに、支援機関向けの実務指針の策定」したと並行して準備されていることが説明されています。
本日は、この実務指針が、中小企業経営者に対して、あるいは金融機関に対して、また、サポートする支援機関に対して期待している「想い」をお伝えします。
「本実務指針の運用方針」として、 「収益力改善やガバナンス体制の整備に向けた取組を行う際に」、中小企業経営者と支援者(士業及び金融機関)が「この実務指針を踏まえ、対話通して、目線合わせや信頼関係の構築等につながることを目的としている。」としています。
即ち、「経営者は、経営改善を進める上で不可欠な人材(キーパーソン)が同じ目線で経営改善に取り組んでいるか、また、支援者(士業等及び金融機関」は、「そうしたキーパーソンに経営者と一体となって取り組む姿勢が見られるかについて、常に目配せすることが望ましい。」としてきしています。
また、「事業者(支援の対象となる中小企業)が収益力改善に向けた取組を行う上では、「早い段階で質の高い支援を受けることが重要」とした上で、
支援者に対して、「既に支援の必要性を認識している事業者」の対応だけでなく、「潜在的に支援ニーズを有する事業者を掘り起こし」、「…支援を必要とするより多くの事業者に対し、早い段階での適切な支援を届けていくため」、本実務指針を「活用されることを期待している。」とその活用の拡がりを求めています。
さらに、「持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す上では、ガバナンス体制の整備は重要な課」とした上で、「事業者が金融機関を含めた取引先等との良好な信頼関係を構築」等をするために、「本実務指針では、ガバナンス体制の整備に取り組む上での考え方も整理している。 」として、経営体制の改善に本実務指針の活用を勧めている。
また、「中小企業庁の「経営改善このため、収益力改善やガバナンス体制の整備を目的とする計画策定支援」(405事業)及び「早期経営改善計画策定支援」(ポスコロ事業)」においては、「本実務指針に沿って、認定経営革新等支援機関が支援を行うことを求める」として、従来のマニュアルとは一部変更になることを示唆しています。
なお、最初に書かれている「本実務指針の狙い」では、「財務内容の悪化や資金繰りの悪化等で経営が困難になり、自助努力だけでは事業の再生が難しい状況(本実務指針では、以下「再生フェーズ」という。)に陥る前段階で」、「また、再生フェーズに陥った段階においても、本実務指針に沿った取組を進めることで、本源的な収益力を改善・回復・向上させることは重要である。」とし、実務指針活用の可能性を期待されています。
この実務指針が、12月23日に「経営者保証改革プログラム」と同時にだされたことも、この「収益力改善支援に関する実務指針」が期待を込めて発表されたことが分かります。この指針と各種の様式の活用が、これからの事業者の経営改善に役立たせていかないとならないと認定支援機関の立場からも思います。