こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
それでは今日の話題です。
「どんな会社が失敗するか?」です。
最近の政府や東京都を含む自治体の肝入れで多くの創業者が、起業しています。(昨年度は9年ぶりに前年割れ)しかし、同時に、スタートしたばかりの企業が、休廃業・解散しています。
東京商工リサーチによると、2018年の倒産件数は8,235件でした。他方、休廃業・解散は46,724件と前年比14.2%増となっています。これは、既存の会社が後継者を得られず、高齢化した社長の退陣に伴ってされたものと、スタートしたもののうまく運営できずに挫折し、倒産ではなく、休廃業した新規開業者も相当数含まれています。
立ち上がったばかりの会社を倒産したり、休廃業したりする原因は、何なのでしょうか?どんな会社が失敗するのでしょうか?!
開業したての会社の失敗する原因は、唯一です。基本的には「経営者の質」です。経営者としての勉強も素養もなく、会社を作ったことで「社長」となった方々の「経営者」としてのレベルが問題なのです。経営者の卵が経営者として何の訓練もなく、ちょっとしたセミナー程度で理解したつもりになって、「経営初心者」がつまずいてしまっているのです。
その前に、不向きの方もいらっしゃいます。
経営者に向かない方は、物事を深く考えないで、経験のない業種で、見切り発車で起業している。起業動機が「金持ちになりたい」であるから、「ビジョン」もなく、他力本願で、何とかなるだろうでスタートしている。
事業計画もなく、数字に弱いため、業績は悪くてもその原因さえわからない。悪化した事業の数字を自分のこととして受け入れることが出来ず、他人のせいだという。すべての結果を受け入れる覚悟がない。人づきあいが下手なため、相談相手もない。それどころか、社長業は、「休みがない」と文句を言う自覚のない人である。
「こんな人たちが起業できるのだろうか?」と思う方々が、増えているような気がします。
他方で、経営者に向いているタイプは、以下のような方ではないでしょうか。経営者に向く方とは、
物事を論理的に考え、経験のある業種で、しっかりと準備して起業している。起業動機は、自分の仕事で「世の中の役に立ちたい」という想いで、将来への「ビジョン」があり、経営者は、豪放でありながら、謙虚、利他の精神で、気配り上手。常にプラス思考で、何とかするまで諦めない粘入り強い行動力を持つ。
事業計画書をしっかり作り、数字に強く、毎月の月次決算をして、業績管理をしている。自分の言葉で、経営の状況を説明でき、原因を確認して、すぐに次の月に社内に改善指示を出している。すべての結果は、自分の責任であると自覚しており、人づきあいが上手であるため、社内外にブレーンがいて相談している。社長業を楽しんでいる。
確かに、日本政策金融公庫の調査では、起業前、起業後にお困りになっていることは以下のとおりです。この課題の解決が事前にできていれば、倒産や休廃業に至ることはないのかもしれません。(「250万円未満の小額開業の実態」日本政策金融公庫創業研究所 2019.03.14)
1.開業前に苦労したこと
- 顧客・販路の開拓(52.5%)
- 資金繰り、資金調達(48.6%)
- 財務・税務・法務に関する知識の不足(27.4%)
- 仕入先・外注先の確保(16.6%)
- 経営の相談ができる相手がいないこと(13.9%)
2.今、苦労していること(開業後)
- 顧客・販路の開拓(49.8%)
- 資金繰り、資金調達(40.4%)
- 従業員の確保(21.5%)
- 経営の相談ができる相手がいないこと(16.2%)
- 従業員教育、人材育成(13.6%)
経営の相談する相手を得て、顧客開拓や販路開拓をするとともに、資金繰りと資金調達を怠りなく出来る人こそが、会社を存続させることができるのです。