こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「資金調達力強化のシナリオⅢ 資金繰り計画を作成する」を説明します。
今日のテーマは、「資金調達力強化のシナリオⅢ 資金繰り計画を作成する 資金繰り計画の必要性」です。
2月のはじめは、資金繰りの準備をしましょうというテーマで、自分の会社の概要と取引のフローを俯瞰図に落とすことをおすすめしました。そして、その中で、どんな事業を行うのか、どれだけの利益を上げる必要があるのかを考えてもらいました。
先週は、それを受けて、商売を始めたらどうして「資金不足」にすぐなるのかを、在庫、設備投資、掛売りと滞留債権、さらには、税金と借入金の返済について気づきをお願いしました。
そこで、今週は、実際に「資金繰り計画」を作ることをお願いしたいと思います。損益ではありません。資金繰りが最初です。
一般的には、事業計画書は、損益計画があって、貸借対照計画があって資金繰り計画があるものです。
損益計画は、これからのⅠ年間、このような売上をあげます。その原価はこれくらいで、この程度の経費を使って利益をあげます。その際に必要な資金が足りなかったら借り入れを起こして対応します。なお、経常利益はこの程度で、法人税はこの程度の予定をしてますという計画書です。
貸借対照表計画は、現在の事業は、このような出資や借入金で、次のような資産を持ち、売掛金や買掛金はこの通りです。これから1年間、事業を行った結果、1年後の期末日には、それぞれの科目がこの様にする予定ですという通信簿のようなものです。
通信簿計画ですので、それぞれの目標を入れて、全体として会社のいいことも、悪いことも、全ての内容が入っています。当然、見た目を良くしたいと「粉飾」するのも貸借対照表です。社長の性格も出てくるのが貸借対照表計画です。
それに対して、資金繰り表は日々のお金の動きを予測するものです。月次の計画を持っていないと経営を心配しなくてはならない「資金繰り」です。
手元の現金預金がまずあって、事業活動の中で、必要な設備投資をするために、今ある資金で購入したいのですが、大変厳しいようです。もし、その資金を使ったら、運転資金が足りなくなって、仕入れの支払いができなくなるかもしれません。
そのときに、資金の必要性を整理して金融機関に説明し、借入金を得る事が必要になります。また、その返済は毎月どの様に行うのか、その返済は事業活動に無理のないものなのかが重要です。そのために資金繰りが必要なのです。
したがって、「事業活動で、何が大事」といえば、「資金繰り」です。
なぜなら、会社は損益計画で「赤字計画」を出しても、すぐに倒産するわけではありません。また、決算をしてみたら、債務超過になっていましたと言っても。会社は潰れません。しかし、信用がなくなり、お金がなくなり、誰もお金を待ってくれず、貸してくれなくなる、つまり資金繰りに窮すると、倒産です。
事業計画書は、資金繰り表を作ることを前提に準備してほしいのです。