こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日のテーマは、「資金調達力強化のシナリオⅢ 資金繰り計画を作成する 収入計画と支出計画」です。
昨日は、事業計画書は、資金繰り表を作ることを前提に準備してほしいと申し上げました。会社は「赤字」を出しても、債務超過になっても、すぐには、会社は潰れません。しかし、資金繰りに窮して、誰もお金を待ってくれず、貸してくれなくなると、倒産ですと脅かしましたが、事実です。
そこで、今日は、今までよく使ってきた「売上高」「売上原価」ではなく、「経常収入」「変動費経常支出」「固定経常支出」といったあまり使わない「資金繰りの用語」で説明します。
まず、収入計画です。いわゆる売上計画で、1億円の売上高と計画されていても、沢山のお客様の売上が積み重なってその成果が出されます。お客様の支払条件はそれぞれ違い、実際には、納品締切日、請求書締切日、そして支払日があります。その上、支払条件は、現金、手形などの違いもある上、手形は受領した日から決済までのサイトが有り、60日後、90日後など、現金化するのに時間がかかることになります。
したがって、収入計画では、債権を回収しても、現金化されるまでを整理して計画書の中に計上する必要があります。例えば、A社の4月の1000万円の取引きの場合を考えてみましょう。支払条件は、月末締め翌月末支払、現金50%、手形50%(サイト60日)。
4月末に締め切り、5月の早々に請求書を提出し、5月末に現金500万円、手形500万円を回収し、手形のサイトは60日ですので、7月末に500万円が現金化されることになります。したがって、資金繰りでは、5月に500万円、7月末に500万円の収入計画です。
次に支出計画ですが、一般的には、売上原価に当たる変動費について、変動経常支出といいます。例えば、原材料の仕入れは、月末締め翌々月末に現金100%支払をお願いしており、外注先はほとんどが労務のため、月末締め翌月15日に支払っているとします。
先の1000万円の取引に対応する支出では、原材料が300万円、外注が300万円かかったとすると、原材料仕入先B社からは、すでに2月末に仕入れをしており、3月には外注先C社へ加工をお願いしているとすると、B社への支払いは、4月末に300万円、C社への支払いは4月15日に300万円です。
単純に売上原価サイドでも4月には600万円が支出済となっているということです。5月、7月にお金が入ってくるまでは立替支払をしなくてはなりません。この足りない部分をどうするかです。
さらに、会社を維持するためには、人件費がかかり、事務所経費もかかります。いわゆる会社の一般管理費や販売費です。また、経常的に行っている設備投資や維持費もあると思います。それらは、毎月、固定的な経費として支払わなくてはなりません。