こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
それでは今日の話題です。
「飲食店を開業したいAさん、開業までの段取り 物件取得後」です。
今日は、物件取得後からの色々な手続きについて理解しましょう。この内容についても、ザックリと3つ覚えてください。最初は、不動産取得にかかるお金の準備、次は、内装等の工事関係、そして、色々な手続き関係が動き出します。
最初は、不動産取得かかるお金の話です。
あなたが探していた「ピッタリの」物件に出会い、さあ、お金が動き出します。不動産は、ご存知の通り、正式の契約の前に物件を押さえるための手付金が必要です。また、その物件を手付のまま内装造作まで、銀行融資の実行を待ってくれるオーナーはいません。従って、契約締結(個人)をし、保証金の支払いが終わらなければ、動き出しません。最終的には、法人としての再契約も忘れずに実施します。
次は内装工事です。
物件が決まったら、内装工事やデザインの見積もりをすぐに始めてください。事前に数社選定しておくのが望ましいです。私は建設業出身なので、内装業者のレベルに大きな差があることを知っています。急ぐときは、設計と施行を同じ業者の方が良いかもしれません。設計(デザイン)と施行業者を別にする場合は、時間はかかりますが、コストダウンにつなげられることでしょう。
見積もりのポイントは、期限を決めて、詳細内訳を求めて見積り依頼をしてください。内容の内訳が不明ですと、後日、揉めることもありえない話ではありません。また、役所の検査が終わるまでは、設計変更もあり得るので、どちらで負担するのかを明確にして、見積もりから発注時点で、しっかりと対応してください。
店舗の内装業者が決定したら、保健所、消防署に設計図を持参して内容を確認する作業があります。細かな指摘には確実に対応して、業者に伝え間違えのない施工をしてもらってください。完成の検査が必ずありますので、従ってください。
3番目が色々な手続きです。
役所への手続きは、ざっと並べると次のような手続きが目白押しです。行政書士などを取りまとめ窓口にして、社労士や司法書士、税理士等の先生たちの支援を受けたほうがスムーズです。また、どの士業の先生方も色々な専門家とのネットワークを持っていて、対応いただけるはずです。
- 開業届(税務署)
- 会社設立登記(法務局)
- 食品営業許可申請(保健所)
- 防火管理者選任届・火を使用する設備等の設置届(消防署)
- 労災保険(労基署)
- 雇用保険(ハローワーク)
- 社会保険・年金(社会保険事務所)
- 深夜酒類提供飲食店営業開始届出(警察署)
- 風俗営業許可申請(スナック・キャバクラなどの場合)(警察署)
飲食店の会社設立で注意をしていただきたいのは、定款の会社の目的欄です。資金調達の段階で、あなたの経営したい飲食店の内容と違っていたり、何をやる会社なのか不明な欲張りな会社目的になっていたりすると、審査時に拒否される可能性も否定できません。
どのような手続きも、費用をかければ行政書士を始めとした役所への手続きの専門家が代行してくれます。なんでも自分でやれないことはありません。初めてのことなので、出し直しなどを要求されると凹んでしまうかもしれません。
以前も書きましたが、「無料」でやっていただける税理士の「会社設立」のようなサービスは、その後の顧問料でペイするわけです。あなたのために「ただ」で仕事をする方はいません。時間をお金で買うかどうかです。
ところで、これから始まる事業の資金の流れを確認してください。不動産を手に入れて、自己資金も減ってしまっているのでしょう?!資金調達の着金タイミングと、これからの支払内容、そのタイミングをご確認ください。一番大きいのは、内装の竣工払いのお金でしょうし、開店に向けて収入がない中で支出ばかりが先行します。家賃も、動光熱費も、アルバトの日当もどんどん出てきます。もちろん、業者への支払い、融資返還や支払金利もすぐにスタートしていきます。